資産設計提案業務会員向け8:08

資産設計提案業務:20問を条件整理から解く

日本FP協会の実技試験「資産設計提案業務」を対象に、20問の多肢選択式を条件整理から解く手順を学ぶ講義です。人物・資産負債・収支・目的・制約条件の抽出、分野判定、計算単位の確認、選択肢の検算までを一つの型として整理します。関連法規と倫理、FPプロセス、顧客のファイナンス状況の分析と評価の範囲にしぼって説明し、別形式の実技には触れません。試験時間や出題形式、法令基準日は受験日の案内で確認する前提で学習を進めます。

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この講で分かるようになること

20問の多肢選択式を、条件抽出から選択肢検算までの順で処理できる。

  • 問題文の情報を人物・収支・資産負債・目的・制約条件に分けて整理できる。
  • 問われる分野を見分け、必要な処理が制度確認か計算かを判断できる。
  • 月額と年額などの計算単位をそろえて比較できる。
  • 選択肢の表現を条件と照合し、読み違いによる失点を減らせる。

要点

  1. 答えを探す前に、本文の条件を表やメモに移す。
  2. 人物、資産負債、収支、目的、制約条件を分けて読む。
  3. 問われる分野と計算単位を先に特定する。
  4. 選択肢は本文条件との一致で検算する。
  5. 本文にない事情を補わず、与えられた条件だけで判断する。

判断のルール

  • 処理順は条件整理、分野判定、計算または制度照合、選択肢検算の順にする。
  • 収支比較では月額と年額を必ず同じ単位にそろえる。
  • 不適切なものを選ぶ設問では、正誤の向きを最初に確認する。
  • 年度で変わりうる試験時間や出題形式、法令基準日は受験日の案内で確認する。

例題

例題1例題1 制度・手順の判断

相談開始時の場面です。顧客は家計の見直しを希望しています。担当者が最初に行う対応として最も適切なのはどれですか。A いきなり具体的な商品名を示す B 顧客の家族構成、収支、資産負債、目的を確認する C 選択肢を見て重要そうな数字だけ拾う

答えBが最も適切です。

考え方この問題は個別商品の知識ではなく、FPプロセスと条件整理の基本を問う内容です。最初にすべきことは、顧客の情報を集め、人物像、収支、資産負債、目的、制約条件を把握することです。Aのように情報収集前に具体策へ進むのは順序が逆です。Cは試験の解き方としても不十分で、重要そうな数字だけでは目的や制約条件を落とすおそれがあります。したがって、最初の対応として適切なのはBです。

確かめ何を最初にするかを問われたら、提案より前に情報収集と条件整理を置けているか確認します。商品や制度の細かな知識がなくても、順序で判断できます。

例題2例題2 収支比較の計算

ある世帯の毎月の手取り収入は30万円、毎月の支出は24万円です。臨時支出や賞与は考えないものとします。1年間の収支差額として正しいものはどれですか。A 6万円の不足 B 72万円の黒字 C 360万円の黒字

答えBの72万円の黒字です。

考え方まず計算単位をそろえます。問題文はどちらも毎月額なので、月の収支差額は30万円−24万円=6万円です。次に、1年間の差額を求めるため、6万円×12か月=72万円となります。Aは月額の差額を年額と取り違えたものです。Cは収入年額30万円×12か月をそのまま黒字と誤認しています。したがって正しいのはBです。

確かめ収支の問題では、月額か年額かを最初に確認します。差額を求めてから期間を掛ける順番になっているか見直してください。

例題3例題3 誤りやすい条件確認

問題文に『毎月の支出20万円、毎年の臨時収入24万円』とあります。この2つを比較する前の確認として最も重要なのはどれですか。A どちらが大きい数字かだけを見る B 単位が月額と年額で異なるため、同じ単位に直す C 臨時収入は必ず使わないものとして無視する

答えBが最も重要です。

考え方この問題のポイントは条件確認です。支出は毎月、臨時収入は毎年なので、そのままでは比較できません。比較するには、たとえば支出を年額に直して20万円×12か月=240万円とするなど、同じ単位にそろえる必要があります。Aは比較の前提を欠いています。Cは問題文にない条件を勝手に加えており不適切です。したがってBを選びます。

確かめ数字の大小より先に、単位、期間、対象がそろっているかを確認します。本文にない前提を足していないかも合わせて点検しましょう。

よくある間違い

問題文を読んですぐ選択肢に飛び、条件整理を省いてしまう。

月額の支出と年額の収入をそのまま比べてしまう。

問われる分野を決めないまま、関係の薄い知識で判断してしまう。

「適切」と「不適切」を読み違えて逆の選択をしてしまう。

本文に書かれていない家族事情や希望を勝手に補ってしまう。

この講の用語

資産設計提案業務しさんせっけいていあんぎょうむ
日本FP協会の実技試験の名称です。顧客情報をもとに、条件を整理し、適切な判断や計算を行う力をみます。
多肢選択式たしせんたくしき
複数の選択肢から正しいものや不適切なものを選ぶ出題形式です。本文条件と選択肢を照合する力が重要です。
キャッシュフローきゃっしゅふろー
一定期間におけるお金の入りと出の流れです。家計の余裕や不足をみる基本材料になります。
条件整理じょうけんせいり
問題文から人物、収支、資産負債、目的、制約条件を抜き出して、判断しやすい形に並べることです。

章立て

  1. 0:00導入この講でできるようになる判断を確認します。
  2. 0:23中心概念人物・資産負債・収支・目的・制約条件の抽出、分野判定、計算と制度照合。
  3. 1:08重要用語資産設計提案業務、多肢選択式、キャッシュフロー、条件整理
  4. 1:52基本ルール処理順は条件整理、分野判定、計算または制度照合、選択肢検算の順にする。 収支比較では月額と年額を必ず同じ単位にそろえる。 不適切なものを選ぶ設問では、正誤の向きを最初に確認する。 年度で変わりうる試験時間や出題形式、法令基準日は受験日の案内で確認する。
  5. 2:22判断手順条件を確認し、分野を特定し、制度・計算を照合してから結論を選びます。
  6. 2:49確認ケース1相談開始時の場面です。顧客は家計の見直しを希望しています。担当者が最初に行う対応として最も適切なのはどれですか。A いきなり具体的な商品名を示す B 顧客の家族構成、収支、資産負債、目的を確認する C 選択肢を見て重要そうな数字だけ拾う
  7. 3:13確認ケース2ある世帯の毎月の手取り収入は30万円、毎月の支出は24万円です。臨時支出や賞与は考えないものとします。1年間の収支差額として正しいものはどれですか。A 6万円の不足 B 72万円の黒字 C 360万円の黒字
  8. 4:41確認ケース3問題文に『毎月の支出20万円、毎年の臨時収入24万円』とあります。この2つを比較する前の確認として最も重要なのはどれですか。A どちらが大きい数字かだけを見る B 単位が月額と年額で異なるため、同じ単位に直す C 臨時収入は必ず使わないものとして無視する
  9. 5:55よくある誤り問題文を読んですぐ選択肢に飛び、条件整理を省いてしまう。 月額の支出と年額の収入をそのまま比べてしまう。 問われる分野を決めないまま、関係の薄い知識で判断してしまう。 「適切」と「不適切」を読み違えて逆の選択をしてしまう。 本文に書かれていない家族事情や希望を勝手に補ってしまう。
  10. 7:16まとめ資産設計提案業務では、知識を点で覚えるより、毎回同じ手順で解くことが重要です。まず条件整理で情報を見える化し、次に分野判定と計算単位の確認を行い、最後に選択肢を検算します。この型を20問で再現できれば、読み違いと計算ミスを減らし、安定して得点しやすくなります。試験時間、出題形式、法令基準日は受験日の案内で確認してください。
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