生命保険会員向け7:58

保険の考え方と生命保険:必要保障額から商品を見る

必要保障額の考え方を土台に、定期保険・終身保険・養老保険の違いを整理します。保障目的を先に定め、保障期間・保険金額・保険料・解約返戻金を同じ軸で比較する基本を学びます。生命保険料控除や保険金の課税は制度改正に注意し、受験日の法令基準日で確認する前提で扱います。

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この講で分かるようになること

家計で負担できない損失から必要保障額を考え、生命保険の構造を比較できる。

  • 必要保障額を不足額の発想で説明できるようにする
  • 定期保険・終身保険・養老保険の基本構造を言い分けられるようにする
  • 保険料の高低だけでなく保障期間の違いを比較できるようにする

要点

  1. 保障目的を先に特定してから商品類型を見る
  2. 必要保障額は見込支出から手当て可能額を差し引いて考える
  3. 定期保険は一定期間の大きな保障に向きやすい
  4. 終身保険は一生涯保障と解約返戻金の有無が比較点になる
  5. 比較は保障期間・保険金額・保険料を同じ軸で行う

判断のルール

  • 商品を選ぶ前に、何のリスクをどの期間に備えるかを決める
  • 同じ保険金額でも保障期間が違えば単純比較しない
  • 解約返戻金がある保険でも受取額は常に払込総額以上とは限らない
  • 養老保険は満期保険金だけでなく死亡保障もある保険として捉える

例題

例題1例題1 保障目的から保険種類を選ぶ

30歳の会社員Aさんは、子どもが独立するまでの20年間だけ、死亡時に大きな保障を確保したいと考えています。満期時の受取りや一生涯の保障は重視していません。この目的に最も合いやすい保険種類は、定期保険・終身保険・養老保険のうちどれですか。

答え定期保険です。

考え方まず見る条件は保障目的と保障期間です。Aさんは『20年間だけ』『大きな死亡保障を確保したい』と考えており、一生涯の保障や満期時の受取りは重視していません。定期保険は一定期間の死亡保障に向くため、この条件に合います。終身保険は一生涯の保障、養老保険は死亡保障に加えて満期保険金もあるため、Aさんの目的に対しては定期保険が最も合いやすいと判断します。

確かめ保険料の高低だけで選ばず、『いつまで必要か』『満期受取りが必要か』を先に確認できたかを見直しましょう。

例題2例題2 必要保障額を簡単に計算する

Bさんの家族には、万一のとき今後必要になるお金が合計2,400万円あると見込まれています。一方で、貯蓄400万円と、その他の手当て可能額600万円があります。必要保障額はいくらですか。

答え1,400万円です。

考え方必要保障額は、必要となる支出の見込みから、自分でまかなえる金額を差し引いて求めます。今回は必要額が2,400万円、手当て可能額は貯蓄400万円とその他600万円の合計1,000万円です。したがって、2,400万円−1,000万円=1,400万円となります。ここで大切なのは、最初から希望する保険金額を決めるのではなく、不足額として計算することです。

確かめ必要額から差し引くのは『すでにある資金や見込める手当て』です。足し算と引き算の向きを逆にしないようにしましょう。

例題3例題3 誤りやすい条件確認

次の説明のうち、正しいものを1つ選んでください。①終身保険は一定期間だけを保障する。②養老保険は死亡保障を持たない。③解約返戻金がある保険でも、途中解約時の受取額が払込保険料総額を下回ることがある。

答え③が正しいです。

考え方①は誤りです。一定期間の保障が基本なのは定期保険であり、終身保険は一生涯の保障です。②も誤りです。養老保険は満期保険金だけでなく、保険期間中の死亡保障も持ちます。③は正しい説明です。解約返戻金がある保険でも、経過年数や契約条件によっては、途中解約時の受取額が払込保険料総額を下回ることがあります。用語の名前ではなく、保障期間と受取条件を確認して判断することが大切です。

確かめ『終身=一生涯』『定期=一定期間』『養老=死亡保障と満期保険金の両方』という基本対応を言えるか確認しましょう。

よくある間違い

必要保障額を保険金額そのものと考え、貯蓄や公的給付を差し引かない

保険料が安いという理由だけで定期保険を常に有利と判断してしまう

終身保険なら解約返戻金が必ず払込保険料総額を上回ると思い込む

養老保険を満期受取りだけの仕組みと考え、死亡保障を見落とす

この講の用語

必要保障額ひつようほしょうがく
万一のときに必要となるお金から、貯蓄や公的給付などでまかなえる分を差し引いた不足額のことです。
定期保険ていきほけん
あらかじめ決めた一定期間だけ死亡保障を持つ生命保険です。大きな保障を一定期間確保したいときに使われます。
終身保険しゅうしんほけん
一生涯の死亡保障を持つ生命保険です。途中解約時に解約返戻金がある商品が多い点も特徴です。
解約返戻金かいやくへんれいきん
保険を途中で解約したときに契約者へ戻るお金です。金額は契約内容や経過年数によって異なります。
養老保険ようろうほけん
保険期間中の死亡保障と、満期まで生存した場合の満期保険金をあわせ持つ生命保険です。

章立て

  1. 0:00導入この講でできるようになる判断を確認します。
  2. 0:22中心概念必要保障額、定期・終身・養老保険、保険料と解約返戻金。
  3. 1:08重要用語必要保障額、定期保険、終身保険、解約返戻金、養老保険
  4. 1:51基本ルール商品を選ぶ前に、何のリスクをどの期間に備えるかを決める 同じ保険金額でも保障期間が違えば単純比較しない 解約返戻金がある保険でも受取額は常に払込総額以上とは限らない 養老保険は満期保険金だけでなく死亡保障もある保険として捉える
  5. 2:13判断手順条件を確認し、分野を特定し、制度・計算を照合してから結論を選びます。
  6. 2:41確認ケース130歳の会社員Aさんは、子どもが独立するまでの20年間だけ、死亡時に大きな保障を確保したいと考えています。満期時の受取りや一生涯の保障は重視していません。この目的に最も合いやすい保険種類は、定期保険・終身保険・養老保険のうちどれですか。
  7. 3:07確認ケース2Bさんの家族には、万一のとき今後必要になるお金が合計2,400万円あると見込まれています。一方で、貯蓄400万円と、その他の手当て可能額600万円があります。必要保障額はいくらですか。
  8. 4:32確認ケース3次の説明のうち、正しいものを1つ選んでください。①終身保険は一定期間だけを保障する。②養老保険は死亡保障を持たない。③解約返戻金がある保険でも、途中解約時の受取額が払込保険料総額を下回ることがある。
  9. 5:41よくある誤り必要保障額を保険金額そのものと考え、貯蓄や公的給付を差し引かない 保険料が安いという理由だけで定期保険を常に有利と判断してしまう 終身保険なら解約返戻金が必ず払込保険料総額を上回ると思い込む 養老保険を満期受取りだけの仕組みと考え、死亡保障を見落とす
  10. 7:05まとめ生命保険の基本は、家計で吸収できない損失を必要保障額として捉え、その不足分に合う保険種類を選ぶことです。定期保険は一定期間の大きな保障、終身保険は一生涯の保障、養老保険は死亡保障と満期受取りの両面を持ちます。比較では、保障期間・保険金額・保険料・解約返戻金を同じ軸で確認しましょう。法定数値が関わる論点は受験日の法令基準日で確認します。
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